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タトゥーで起こりうること、衛生管理について|SAFE & HYGIENE
タトゥーは、針によって皮膚に傷をつくり、色素を皮膚の中に入れることで、身体に長く残ります。
だからこそ私は、デザインや仕上がりだけではなく、タトゥーによって身体に何が起こり得るのかについても、知った上で選んでいただきたいと考えています。
ここでは、タトゥーに伴う主なリスクと、それに対して私が行っている対策について説明します。
どれだけ衛生管理や施術技術に気を配っても、タトゥーに伴うすべてのリスクをゼロにすることはできません。
リスクを知った上で、それでも自分の意思でタトゥーを選ぶ。
そのための判断材料として、このページを読んでいただければと思います。
01|タトゥーは「皮膚に傷をつくる」施術です
タトゥーでは、針を使って皮膚に繰り返し刺激を与え、色素を皮膚の中に入れます。
つまり、施術直後の皮膚は小さな傷が多数できた状態です。
そのため施術後には、
赤み・腫れ・熱感・痛み・少量の出血・滲出液・かゆみ・皮むけ・かさぶた
などが起こることがあります。
これらは治癒の過程で起こり得る反応です。
皮膚は、傷ができると炎症・細胞増殖・組織の再構築などの段階を経て治癒していきます。
そのため、「彫った直後の見た目=完成したタトゥー」ではありません。
治癒の過程で色や線の見え方が変化することもあります。
02|感染のリスク
皮膚のバリアを針で破る以上、感染のリスクがあります。
感染が起こる主な原因として、
・器具や針の衛生管理が不十分
・血液・体液を介した病原体への曝露
・施術環境の汚染
・施術後の傷口からの感染
・汚染されたインクや希釈液
などがあります。
不衛生な器具の共有などによって、B型・C型肝炎などの血液を介する感染症が伝播する可能性があります。
03|アレルギー・炎症反応
タトゥーインクに含まれる色素やその他の成分に対して、皮膚が反応することがあります。
タトゥーのアレルギー反応については、特に赤系(アゾ系)色素での報告が多いことが知られています。
症状として、
赤み・かゆみ・発疹・腫れ・盛り上がり・皮膚の硬化
などが起こる場合があります。
反応は施術直後に起こるとは限らず、数週間後、数年後など、時間が経ってから現れる場合もあります。
また、タトゥーに関連する炎症反応には、アレルギー性反応だけでなく、肉芽腫などさまざまなタイプがあります。
タトゥーインクの一部の色素では、紫外線などの光によって化学的な変化が生じ、光アレルギー性皮膚炎や光線性皮膚反応に関与する可能性が報告されています。
ただし、こうした反応はすべての色素・すべての人に起こるわけではなく、紫外線を浴びることが直接「タトゥーインクアレルギーを起こす」と単純に説明できるものでもありません。
現在も、色素の種類や個人の免疫反応など、複数の要因が関係すると考えられています。
04|傷あと・ケロイド
タトゥーによる皮膚への刺激が、瘢痕(傷あと)につながる可能性があります。
また、ケロイドになりやすい体質の方では、タトゥーのような皮膚への傷をきっかけにケロイドが生じることがあります。
ケロイドは、傷が治る過程でコラーゲンなどが過剰に作られ、元の傷の範囲を超えて盛り上がっていく病変です。
特に、
・過去にケロイドになったことがある
・小さな傷やピアスでも傷あとが盛り上がる
・家族にケロイドになりやすい人がいる
などの場合は、事前にご相談ください。
ケロイド体質が疑われる場合は、施術前に皮膚科などの医療機関へ相談することをおすすめします。
05|皮膚の病気・既存の皮膚病変への影響
タトゥーを入れることで、もともとある皮膚の状態に影響を与える可能性があります。
特に、ほくろやその他の皮膚病変をインクで覆ってしまうと、その後の皮膚の変化を観察しにくくなる可能性があります。
そのため、ほくろや気になる皮膚病変の上には、原則としてタトゥーを入れません。
「ここに入れて大丈夫かな?」と思うものがある場合は、自己判断せずご相談ください。
皮膚に気になる変化がある場合は、施術前に皮膚科で確認することをおすすめします。
06|簡単には元に戻せません
タトゥーは、基本的には生涯にわたって残ることを前提としたものです。
将来的に、「やっぱり消したい」と思った場合でも、完全に元の皮膚に戻せるとは限りません。
レーザーによる除去などの方法がありますが、複数回の治療が必要になることがあり、痛みや費用も伴います。また、完全に除去できなかったり、瘢痕などが残ったりする可能性もあります。
だからこそ私は、施術前のデザイン相談を大切にしています。
「なんとなくこれでいい」ではなく、「これなら身体に残したい」と思えるところまで、一緒に考えたいと思っています。
07|経年変化
タトゥーは、施術した瞬間の状態がそのまま永遠に続くわけではありません。
肌は時間とともに変化します。
加齢・日焼け・体型の変化・肌質・摩擦・紫外線
などによって、タトゥーの色や線、見え方も少しずつ変化していきます。
これは必ずしも「失敗」ではなく、身体とともにタトゥーも時間を重ねていくということだと私は考えています。
だからこそ、施術時の見た目だけではなく、長く身体に残ることを考えたデザインを心がけています。
08|MRIなどの医療行為について
「MRIが受けられなくなる」というのは、非常にまれですが、
タトゥーの色素に含まれる成分によって、MRI検査の際にタトゥー部分に熱感や腫れなどを感じるケースが報告されています。
基本的には、問題なくMRI検査を受けられます。検査の際は事前申告の上で医師の指示に従ってください。
タトゥーインクに使用されている一部の色素によって、MRI時に熱感や刺激を感じることがまれに報告されています。
黒色:酸化鉄が多く、まれに熱感を感じることがある
青・緑:銅やコバルトが含まれることがあり、画像の乱れに影響することがある
黄色・白:酸化チタンが含まれ、画像に影響することがある
MRIで熱反応してしまうと指摘されているのは、金属成分が多かった昔のインクです。
HERMONIA tattooで使用しているインクは、最新の安全性が高い色素構成のタトゥーインクとなっています。
また、使用インクの含有成分や色素構成についてもお伝えできますので、ご不安な方はご相談ください。
09|衛生管理について
タトゥーに伴うリスクを、完全になくすことはできません。
だからこそ私は、施術者側がコントロールできるリスクをできる限り減らすことを大切にしています。
お客さまごとの器具・消耗品の交換、施術環境の清掃・消毒、バリアの使用などを徹底し、交差汚染を防ぐための衛生管理を行っています。
使い捨て器具
皮膚に直接触れるカートリッジニードルなど、使い捨て可能な器具はお客さまごとに新品を使用します。
使用済みニードルは専用のシャープスコンテナに廃棄し、シェアスタジオが契約する回収業者によって適切に処理しています。
インク
正規のタトゥーサプライショップから購入し、適切に保管した使用期限内のインクを使用します。
施術ごとに必要量を使い捨てのインクキャップへ取り分け、一度取り分けたインクをボトルへ戻すことはありません。
また、使用したインクのロット番号をお客さまのカルテに記録しています。
施術環境
施術台や、施術中に触れる可能性のある場所について、対象物に適した方法で清掃・消毒を行います。
施術ベッドは、消毒後にお客さまごとに新しい使い捨てシーツを使用しています。
タトゥーマシンやインクボトルなど、血液・体液・インクが付着する可能性があるものや、施術中に触れる箇所には使い捨てバリアを使用し、交差汚染を防ぐようにしています。
バリアは施術ごとに交換しています。
グローブ
施術時には使い捨てのニトリル手袋を使用し、汚染した場合や交換が必要なタイミングで新しいものに交換します。
施術中にバリアが施されていない物に触れる必要が生じた場合は、手指衛生を行い、新しい手袋に交換します。
手指衛生・マスク
施術前後を含め、適切なタイミングで手指衛生を行います。
また、施術中はマスクを着用しています。
10|それでも、ゼロにはできないリスクがあります
私は、衛生管理・施術環境・使用する器具・デザイン・施術方法などについて、できる限り安全に配慮しています。
しかし、それによってタトゥーに伴うすべてのリスクがなくなるわけではありません。
例えば、
・インクに対する予測できない反応
・個人の体質による炎症
・ケロイドや瘢痕
・予期せぬ感染
・治癒過程の個人差
・色や線の定着の個人差
・将来的な皮膚・身体の変化
などは、施術者側の衛生管理だけでは完全に防ぐことができません。
11|「異常かも」と思ったら
タトゥーの正常な治癒の過程として、ある程度の赤みや腫れ、痛みなどが現れることがあります。
ですが、
・赤み・腫れ・痛みが時間とともに強くなる
・赤みが周囲へ広がっていく
・膿が出る
・発熱・悪寒がある
・強い発疹や水疱が出る
・タトゥー部分が治らず悪化していく
・施術部位以外にも症状が出る
などの場合は、感染やアレルギーなどの可能性があります。
これらの症状が現れた場合は、ただちに医療機関にご相談ください。
私は施術者として、施術内容や使用したインクなどについて必要な情報をお伝えすることはできますが、診断や治療を行うことはできません。
12|タトゥーを選ぶということ
タトゥーは、リスクのない表現ではありません。
それでも、自分の身体に何かを刻むことを選びたい。
その意思を持って選ぶのであれば、私はその選択をできる限り尊重したいと思っています。
だからこそ、良いことだけを伝えるのではなく、リスクについてもきちんとお伝えします。
知った上で、自分で選ぶ。
その選択に寄り添い、デザインから施術、治癒までを丁寧にお手伝いすること。
それも、HERMONIA tattooの大切な仕事のひとつと考えています。
タトゥー施術後に、お客さまご自身で心がけてケアしていただくことについては、[AFTER CARE]にまとめております。
こちらも合わせてご確認ください。

